総天王祭
本日は無事に総天王祭が斎行されました。
このお祭は各町内が参列し、夜店も出ることから子供から大人まで非常に多くの方々が集まります。この時期は梅雨の季節と言うこともあり、毎年天気予報と空を見上げながらの準備となりますが、本日は天候の心配もなく準備を進めることが出来ました。
夕方が近づくと共に参列者も増えてきて
隣の二子山公園も賑わっています。
神事の前にはまず巫女による舞の奉納が行われ、
氏子総代長と祭元である西本町祭礼委員長より挨拶があり、
いよいよ提灯に火が灯されて提灯上げが始まりました。
参道も益々賑やかになっています。
お陰様を持ちまして、無事に神事を執り行うことが出来ました。
何故、総天王祭と呼ばれるのかと質問を請けることがありますが、これは津島神社より御分霊を請けて居ることに由来します。
津島神社のご祭神は建速須佐之男命(たけはやすさのおのみこと)で、伊勢神宮のご祭神である天照皇大御神の弟神である「スサノオノミコト」です。当宮では須佐之男命として津島社にてお祀りしておりますが、その武勇からインドの祇園精舎の守護神で豪勇無類の大王と習合して祀られる様になり、又の名を牛頭天王(牛頭大王)と申しまして、蘇民将来の言い伝えでは疫病から村を救った神様でもあります。故に疫病消除の神様として崇められ「天王さま」として親しまれておりました。そのお祭として無病息災・疫病消除を願ったことから天王祭と呼ばれる様になりました。また、この味美地区には11町内あり、各町内では古くより天王祭が行われておりましたが、各町内で天王祭を行った後に、各町内の皆様が集まり白山神社にて疫病消除、無病息災、幼児加護を祈念して各天王祭の総まとめの神事として提灯を上げる「総天王祭」と呼ばれるようになりました。
現在では提灯祭とも言われますが、本来は疫病消除・無病息災・幼児加護を願ったお祭であり、提灯を上げるのは津島神社の天王祭宵祭にて、斎場に渡る船に提灯を掲げて居ることに由来しています。
梅雨の時期はジメジメしてカビも生えやすく食中毒が発生しやすかったり、大雨による洪水の後には疫病が蔓延しやすい時期でもあったため、昔の人は流行病に罹らないようにと天王さまに願ったことでしょう。
近年ではジメジメしてシトシトと雨が降る梅雨ではなく、空梅雨→局地的豪雨 が多くなってきてはおりますが、いずれにせよ様々な災いが起こらない事をお祈り致します。